
■東三河ふるさと公園のサザンカ
公園の御油側入り口そばには、サザンカの生け垣が設けられており、50メートルに及ぼうかという生け垣には、無数の真っ赤な花がいまを盛りと咲き誇っています。
サザンカは多くの人たちに愛されています。なぜって荒涼とした冬の野山に、いかにも生命力の強い真っ赤な花を咲かせてくれるからです。
サザンカが日本で爆発的に広まったのは江戸時代の前半といわれています。ご存じのように江戸時代、園芸愛好家たちはアジサイ、ハナショウブ、アサガオなどありとあらゆる植物で交配による新種づくりに励みました。
もともとサザンカの自生地は長州(いまの山口県)に限られていたのですが、ヤブツバキとの交配品種をもとに、各地でその土地にあったサザンカが開発されたようです。
大喜びしたのは園芸家や町民だけではありません。メジロなどの花蜜が大好きな鳥たちも大喜びしたようです。だって、真冬にも大好きな蜜が得られるのですからね。
しかし、メジロだけでなく大きなヒヨドリにも蜜を提供しなければならないので、サザンカも大変です。食欲旺盛な鳥たちのために多くの花を、それも長期間にわたってつけなければならないので、相当にエネルギーを消費しなければなりません。
子孫を増やしてもらうために、寒いなかでも働き同士です。なんだか頭が下がりますね。
その甲斐あってか、いまやサザンカは世界中に開花の輪を広げています。とくにここ20年ほどはバイオテクノロジーのめざましい進歩と相まって秋から春にかけて、うまく種類を組み合わせてサザンカの連鎖開花が実現できるようにもなりました。
きっとこれまで冬になると飢えていた世界中の鳥たちに恩恵を与えてくれていることでしょう。

■基本情報
◆〒441-0211
愛知県豊川市御油町滝ケ入11−2
◆入園料無料
◆駐車場あり(無料)
◆開園時間
(7:00~17:30/10月〜3月)
◆トイレあり
◆外部サイト
https://www.aichi-koen.com/furusato/
◆2025年の情報であり、変更される場合があります。