■普門寺(ふもんじ)の名残もみじ
「名残(なごり)モミジというんだよ」と地元の人が教えてくれました。「えっ、そんな品種のモミジがあるんですか?」。それには笑いながら答えてくれました。「ここは平地で標高が低いから、12月中旬まで紅葉が楽しめる。ここのモミジは秋の名残。だから、そう呼ばれるんだよ」
モミジが最初に出迎えてくれるのは仁王門です。この場所のモミジは、赤と黄色がやさしく混じり合い、なんとも繊細な風情をかもし出しています。そこから鐘楼門を経て左手の石段を登って観音堂や大師堂まで、少しずつ赤が深まっていくようです。
とくに参拝の終着点ともいえる観音堂の周辺は、燃えるようなモミジが、なんともいえない強い感動を与えてくれます。
普門寺は弓張山地のほぼ南の端に位置し、弓張山地は国内有数の高い山々がつらなる赤石山脈の最も南の山々です。この地形が古代日本人の強い信仰心を引き起こし、普門寺は歴史を通じて僧たちの修行の場でした。
毎年同寺では、紅葉の季節に「もみじまつり」を開き、いろいろなイベントを提供してくれています。とくに12月最初の土日は収蔵庫を開き、国重文6体の仏像を公開してくれます。 車で行くのが一般的(無料駐車場あり)ですが、あえてJR東海道本線の二川駅や新所原駅から徒歩で行くのもいいでしょう。ともに40分ほどかかりますが、晩秋の風景がたっぷり味わえます。
■アクセス
◆〒441-3104
愛知県豊橋市雲谷町ナベ山下70
◆駐車場あり(無料)
◆トイレあり
◆JR東海道本線、二川駅または新所原駅から、徒歩で約40分
◆拝観時間 8:00~16:00
◆詳細ページ
https://fumonji727.com
◆お問合せ先
高野山真言宗 船形山 普門寺
[TEL 0532-41-4500]
◆2024年の情報であり、変更される場合があります。