犬山城を彩るサクラたち 愛される「異端の国宝」 [犬山市] [花見特集]

サクラ満開の犬山城下町(2025年4月2日撮影) 尾張東部
サクラ満開の犬山城下町(2025年4月2日撮影)
「あっち向いた」感がなんともほほえましい犬山城天守閣(2025年4月2日撮影)
「あっち向いた」感がなんともほほえましい犬山城天守閣(2025年4月2日撮影)

■犬山城を彩るサクラたち

 愛される「異端の国宝」

 4月の初旬、城下町の犬山はシンボルの犬山城だけでなく、背後の木曽川、そして城下町一帯でもサクラが咲きほこり、1年でもっとも萌え立つ季節を迎えます。

犬山城の天守閣にはサクラがよく似合う(2025年4月2日撮影)
犬山城の天守閣にはサクラがよく似合う(2025年4月2日撮影)

 みんなの後をついて名鉄犬山駅から犬山城に向かいます。あっ、角を曲がった瞬間、別世界が広がります。明るくモダンな石畳と江戸時代を思わせるノスタルジックな街並み、大感激です。
 でもちょっと違和感があります。なぜかな?そうです。お城が通りの直線上に位置していないのです。さらに、お城の顔が「あっち向いてほい」となっています。
 近世の天守が残っている城は全国に12しかありませんが、そのうち大きな川に面しているのは犬山城だけだそうです。とすると、この城は眼下の木曽川や対岸の美濃地方を念頭において建てられたのかな、と想像してしまいます。
 そこで城の北側、木曽川左岸の桜堤を歩きました。そうです、そうです。木曽川の上流を睨みつけるように建っています。よく見ると首をもたげて見張る格好がなんだかミーアキャットのようです。江戸時代の「どうだ」という威厳ではなく、不安を前に必死に目を凝らしているかのようです。

 国内に残る最古の天守閣―そのことが実感できます。戦国時代がまだ若かったときの城です。

 城のサクラも堪能しました。パンフで見たら犬山城は天守以外は残っていないので、城の前庭には何を植えてもいいようです。でも、サクラがとっても似合います。若武者の城ですから…。

 明治時代の中期、大きな地震に襲われたとき、この城は江戸時代を通じて城主だった成瀬家に「好きにしていいよ」と返されたそう。そして成瀬家は城下の人と一緒にずっと守ってきたそうです。

 気がつくと、サクラ三昧に浸りながらこの「異端の国宝」を何度も何度も見上げていました。うるっとしながら…。

城下町では茶そばと田楽七種セットをいただきました(2025年4月2日撮影)
城下町では茶そばと田楽七種セットをいただきました(2025年4月2日撮影)

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基本情報

◆〒484-0082
 愛知県犬山市犬山北古券65-2

◆入場料 大人550円/小中学生110円

◆駐車場あり(普通車300円~500円/時間 [最大1800円~3000円])

◆トイレあり

◆名鉄犬山駅から徒歩20分

◆営業時間 9:00~17:00(締切16:30)

◆外部サイト
https://inuyama-castle.jp/

◆お問合せ先
 犬山城管理事務所
 [TEL 0568-61-1711]

◆2025年の情報であり、変更される場合があります。

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