■石巻山の紅葉
1960年代の高度成長期、石巻山(いしまきさん)は活気にあふれていました。昼間はハイカーが競うように山頂の天狗岩を目指し、夜には建ち並ぶ温泉宿の窓辺から露天風呂から、三河湾の夜景に歓声が上がっていました。
それも今は昔、旅館のほとんどは営業を休止し、土産物店も息をひそめるように建っているだけです。
かつて温泉街は紅葉の名所でもありました。12月の声を聞くと、モミジたちは一斉に紅葉し、山腹を吹き渡る風に心地よさそうにそよいでいました。
いま石巻山は再生に向けて動き出そうとしています。営業を休止した旅館の1つでは、障害をもった人たちの美術館として活用しよううという動きが芽生えています。駐車場わきでは茶店を復活させようという動きもあります。
モミジたちの多くは、旅館の前の歩道わきに植えられています。しっかりとした剪定(せんてい)がなされており、「ハイカーやお客さんに楽しんでもらいたい」という思いが伝わってきます。
石巻山は不思議な山です。中腹までは普通の山肌をみせているのに、頂上付近にはむきだしの鋭い岩がいくつもいくつも切り立っています。
紅葉を楽しんだあとは、ぜひ山頂まで足を伸ばして下さい。わずか30分足らずのミニトレッキングですが、石巻神社の山上の社(やしろ)ほか、南北朝時代の城の痕跡、雨水などの浸食によってできた「大蛇のすみか」などを目にすることできます。
温泉施設の近く、中腹の駐車場は約20台が停めることができ、無料です。トイレも併設しています。
注:かつての姿を懐かしんでもらうため山頂撮影の写真以外は2003年撮影のものを使いました。
■アクセス
◆〒441-1112
豊橋市石巻町字南山
◆駐車場あり(無料)
◆トイレあり
◆詳細ページ
https://www.honokuni.or.jp/toyohashi/spot/000072.html
◆お問合せ先
豊橋観光コンベンション協会
[TEL 0532-54-1484]
◆2024年の情報であり、変更される場合があります。