
■やっと咲き始めたよ 赤塚山公園のウメ
豊川市赤塚山公園の梅林園で、やっとウメが咲き始めました。例年より3週間も遅い開花ですが、甘い香りと可憐な花姿に「待ちわびた甲斐があったよ」。探訪者の顔はほころんでいます。

2月26日(水)の昼すぎ。園内は10人ほどが訪れていました。例年なら寒紅梅や鹿児島紅などの紅梅や小梅や花香実鶯宿(はなかみおうしゅく)などの白梅は、すでに満開のはずですが今年はまったく咲いていません。
「あったよ」。1人が声を上げると、みなが寄ってきました。「今年は10回近く足を運んだよ」と高齢の男性が言うと、みんなうなずきます。
続いて代わる代わるの撮影会です。ほかに先がけて弾け出てきた花は「どうだい」といわんばかり。冷たい風にも負けず、花びらをきっと開いています。
「やっぱり春は来るんだな」と誰かがぼそっと。みんなその声を聞き逃さずにうなずきました。
同園には25品種273本が植えられており、園地が階段状になっているのが特徴です。毎年見ごろのピークを迎えると、木々はさながらひな壇飾りのよう。華やか装いで花姿を競い合います。


■赤塚山公園 梅林園のウメ
赤塚山(標高74メートル)の南向き斜面を利用した、市内では最大規模の観賞用の梅林園です。25種253本が植えられ1月上旬~3月下旬の長い期間にわたって楽しめます。
日当たりがよいので、1月には数多くのウメが咲き出します。最初に顔を見せてくれるのが正月用の飾り花として有名な冬至(とうじ)です。野生に近い品種で、細くたおやかな枝先に真っ白な花を咲かせます。
紅梅も負けていません。代表格は寒紅(かんこう)でしょう。紅というよりほんのりピンク色。優しい雰囲気の紅梅です。
2月になると多彩な品種がいっせいに咲き誇ります。情熱的な紅梅なら鹿児島紅。紅梅のなかでは飛び抜けて鮮やかな紅色です。
同じ枝に紅白が咲き競う「春日野(かすがの)」や「思いのまま」などの珍しい品種もあります。
豊橋市の向山梅林園が平地なのに対して、赤塚山梅林園は斜面なので立体的にウメを楽しめます。毎年2月中旬から約1ヶ月間「梅まつり」が開かれ、週末には梅林園の入口にあたる公園内で、物産展やキッチンカーによる飲食の販売などがあります。
梅林園は入園無料。駐車場も無料です。

■基本情報
◆〒442-0862
愛知県豊川市市田町東堤上1-30
◆入園無料
◆駐車場あり(無料)
◆トイレあり
◆お問合せ先
赤塚山公園
[TEL 0533-89-8891]
豊川市観光協会
[TEL 0533-89-2206]
◆外部サイト
http://www.akatsukayama.jp/index.html
◆2024年の情報であり、変更される場合があります。