■駅から歩いて初詣 名鉄編②尾張地区
新年を迎え緊急企画「駅から歩いて初詣」を掲載する運びとなりました。近年、繁華街の近くにある神社では警察の指導もあり、大晦日、元旦を中心に駐車場を閉鎖する傾向が強まっています。そこで駅から歩いておおむね20分以内で行くことのできる社寺仏閣を選んでみました。
第2弾は第1弾の三河編に続いて尾張編です。名古屋本線を紹介します。
◎名古屋本線
【本笠寺(もとかさでら)駅】(普通電車のみ停車駅)

◎笠寺観音 歩いて3分
笠寺観音は通称、正式には笠覆寺(りゅうふくじ)。真言宗智山派の寺院です。
縁結びの観音さまとして知られています。平安時代の前期、藤原基経の子、兼平が近くを通りがかったとき、雨ざらしの観音さまに笠をかぶせている娘を発見。その場で見初めて都に連れ帰り妻にしたそうです。
この伝承にあやかり、いまでも心優しい娘さんと、そうした娘さんとの出会いを夢みる若者が参拝におとずれるそうです。
【神宮前駅】(特急停車駅)

◎熱田神宮 歩いて1分
全国屈指の初詣客を誇り、2025年は三が日だけで230万人。全国8位、東海地方ではトップでした。ちなみに2位(全国11位)は豊川稲荷、3位(同14位)は伊勢神宮でした。
「初詣は元旦、できれば清々しい初陽を浴びながら」と願う人には、東岡崎駅からなら5時33分の急行から6時34分発の特急まで計5本を利用することができます。
毎年元旦の混雑ピークは午前10時~午後4時ですので、ややゆとりを持って参拝できます。まさに「1年の計は元旦にあり」ですね。
【山王(さんのう)駅】(普通電車のみ停車)

◎大須観音 歩いて22分
通常、大須観音は地下鉄で行くのが定番ですが、名鉄山王駅(旧ナゴヤ球場前駅)から歩いても行けます。
地元では「出世観音」として愛されています。もともとは今の岐阜県羽島市の大須郷にあった寺が、南北朝時代に後村上天皇肝いりで勅願寺に出世。さらに江戸時代に入ると名古屋城下の充実を願った徳川家康の命により同城に近い現在地に移りました。
大須観音の本尊は「聖(しょう)観音像」。基本的には50年に1度しか開帳しない秘仏なので2026年はお目にかかれませんが、聖観音は千手観音など違って人間と同じ1面2臂のお姿です。
それだけに大須観音をお参りすれば「君にもできるよ」のパワーをもらえそうです。
【須ヶ口駅】(急行停車駅)

◎萱津(かやづ)神社 歩いて15分
「どんな分野でもいい。今年こそ天下を取りたい」と願っている人にはうってつけの神社です。
キャッチフレーズは「日本で唯一、漬物を祀る神社」。社伝よると、同神社の氏子はむかし季節ごとにウリ、ナス、ダイコンなどの野菜をお供えしていました。
そしてあるとき近くの海で得た海水で塩をつくり野菜と一緒に甕に入れて奉納したところ、とびきりおいしい漬物ができあがったそうです。
別々の2つのものを組み合わせて新しいものをつくる―初詣を機縁にこの精神の涵養につとめ、あなたもビッグチャンスをつかみませんか。
【国府宮駅】(特急停車駅)

◎国府宮神社 歩いて5分
正式名は尾張大國霊(おおくにたま)神社 歩いて5分
国府宮神社と言えば「はだかまつり」(2026年は3月1日)で有名です。国府宮神社の「国府宮」とはかつてこの近くに尾張国を治めるための区域(国府)が設けられ、国司をはじめ国府の関係者が崇敬したお宮があったことにちなむようです。
古代、この地方には豪族の尾張氏が勢力を張っており、尾張氏が自分たちの祖霊がこの土地を守り、豊かな恵みを授けて欲しいとしてつけたようです。
これは推察ですが、律令制がはじまって全国に国衙を建設することになったとき、「おれが、すべて面倒を見るから任せておけ」。尾張氏のリーダー格はこう言ったに違いありません。
「強くありたい」―そう願う人が初詣に訪れるのぴったりの場所です。
【名鉄一宮駅】(特急停車駅)

◎真清田(ますみだ)神社 歩いて8分
初詣に行く前、必ず神社周辺の街路図を見るようにしています。そこには神社を巡る大きなストーリーが隠されているからです。
真清田神社の周辺で気づくのは、美しい区画です。どうしても学生時代を過ごした岡崎市と比べてしまうのですが、旧城下町とはいえ、園児の落書きのような街区が並んだ岡崎市中心街に比べてなんとすっきりしていることでしょう。
かつて一宮の地は木曽川から引いた灌漑水が田んぼを潤し、そこから真清田神社と命名されたようです。
まっすぐ伸びた長い参道。おそらく真清田神社が一之宮(赴任国司が真っ先に参詣する場)に指定された平安時代の中期には、参道脇には美しい田が広がり、近くを通る鎌倉街道からもその光景が眺められたことでしょう。
着任した国司はその光景を見て、「よしっ、がんばるぞ」と誓ったに違いありません。
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◆2026年の情報であり、変更される場合があります。


