
■東三河ふるさと公園でヤブツバキが見ごろに
豊川市の東三河ふるさと公園の「ツバキの小径」でヤブツバキが見ごろを迎えました。カシやシイなど背高のっぽの木々に囲まれながらも、「負けるものか」と数百平方メートルに及ぶ原生林をつくっています。
3月21日(金)の昼下がり。咲いていました。咲いていました。真っ赤な花がたわわに、いくつも。まだ花をつけていない木もありますが、木によっては100を超す花が咲きほこっています。
ツバキの木は園路わきだけでなく数十メートル下の谷底までびっしりと。光の射し込まない薄暗い森、そのなかで妖艶に花たちが妖艶な輝きを放っています。
ツバキは不思議な木です。暗い森で群落をつくるだけでなく、葉の表面を「さわるな」といわんばかりに蝋(ろう)で覆い、散るときも花びら1枚ずつ風に散らすのではなく、顎(がく)もろともに地上に振り落とします。
どこか近寄りがたい雰囲気を持っているのか、わが子に椿の名をつける人は多くはいません。ウメといえば津田梅子、サクラといえば諏訪さくら(フーテンの寅さんの妹)などすぐ思い浮かびますが、ツバキを名に持つ人は浮かびません。強いていえば椿鬼奴さんでしょうか。
一方で、ツバキはやさしい花です。花の着き方をよく見て下さい。上下左右、さまざまな方向に顔を向けています。花蜜目当てのメジロたちがどの方向から飛んできても、すぐに蜜を吸えるためのサービスです。
「優しく神秘的な陰キャラ」といったところでしょうか。見ごろは4月中旬まで。あなたも不思議な魅力を持つヤブツバキにふれてみませんか。

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■ちょっと寄り道
■基本情報
◆〒441-0211
愛知県豊川市御油町滝ケ入11−2
◆入園料無料
◆駐車場あり(無料)
◆開園時間
(7:00~17:30/10月〜3月)
◆トイレあり
◆外部サイト
https://www.aichi-koen.com/furusato/
◆2025年の情報であり、変更される場合があります。