すくすく育つ「奇跡の1本松」 [名古屋市]  [ちょっと寄り道]

奇跡の1本松の後継樹の解説板 名古屋市
奇跡の1本松の後継樹の解説板

■すくすく育つ「奇跡の1本松」

すくすく育っている「奇跡の1本松」の後継樹
すくすく育っている「奇跡の1本松」の後継樹

 3月23日で植樹4年目

 名古屋市の東山動植物園で、岩手県陸前高田市の市民保護団体から贈られた「奇跡の1本松」のクローン樹がすくすく育っています。3月23日で植樹4年の記念日を迎えます。

 動物園門を出て、植物園門をくぐったすぐ左側、植物会館のすぐ横にある「きずなの広場」で見ることができます。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災で、名古屋市は「行政まるごと支援」という、自治体間の支援としてはそれまでとは大きく異なるやり方で支援の手を差し伸べました。

 従来は国が仲介役となり、保健業務、インフラ復旧業務、各種証明書の発行業務などを各地の自治体に要請するのが常でした。しかし、陸前高田市の場合、市庁舎が全壊したのに加えて、多くの職員が亡くなったり行方不明になっており、中長期を見据えた支援を行うためにはすべての部署を束ねられる総合支援が必要でした。
 そこで名古屋市が「行政のまるごと支援」を提案し、2021年度には33部署に延べ144人を派遣し、以降も継続的な支援を続けてきました。
 「奇跡の1本松」は高さ10メートルの巨大な津波に襲われて仲間の松7万本が倒木、枯れ死したなかで2年間、たった1本で海岸に立ち続け復興のシンボルとなりました。
 保存会は「復興支援してくれた名古屋市との絆、そして末永い友情のために」と4年前の3月11日に、1本松の枝を接ぎ木して育てた苗木1本を贈ってくれたのです。
 陸前高田市は数ある被災地の中でも、最も被災率が高く、人口の8%を超す1900人近くが亡くなり、43%の宅地が浸水被害にあいました。
 わたしも個人的に心配で、その年の10月に現地を訪ねました。そのなかに「奇跡の1本松」が映っていたので掲載させてもらいます。

被災7か月後の一本松(陸前高田市で撮影)
被災7か月後の一本松(陸前高田市で撮影)
被災後の建物被害。2階部分も津波に襲われている
被災後の建物被害。2階部分も津波に襲われている

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基本情報

◆〒464-0804
 名古屋市千種区東山元町3-70

◆観覧料 大人500円 (名古屋市在住の65歳以上の方100円)

◆駐車場あり(普通車800円/回)

◆休園日 月曜日
 (月曜日が祝日の場合は翌平日、12/29~1/1)

◆開園時間 9:00~16:30
(閉園は16:50)

◆外部サイト
https://www.higashiyama.city.nagoya.jp

◆お問合せ先
 名古屋市東山動植物園
 [TEL 052-782-2111(代表)]

◆2025年の情報であり、変更される場合があります。

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