■奥殿陣屋の紅葉
奥殿陣屋は別名「花のお屋敷」と呼ばれています。陣屋の和風庭園には四季折々の花が咲き誇り、秋が深まるとイロハモミジの紅葉が苔むす庭を鮮やかに浮き上がらせてくれます。
奥殿陣屋のモミジは、「ここだ」という場所にじょうずに植えてあります。
まずは庭に足を踏み入れてみましょう。入った瞬間、真っ赤な小ぶりのモミジが目に飛び込んでます。そしてモミジの陰からどっしたした重厚な書院が浮かび上がります。
「陣屋」とは城を持てなかった石高の低い大名らが自分の屋敷を提供して、藩の執務を行ったところです。いかにも質実剛健なつくり。「三河武士」の面目躍如といったところです。
そして書院の前に広がる蓬莱の庭の背後、やや高い場所に数本のモミジが植えられ、風景に立体感をもたせています。心憎い演出ですね。
奥殿藩は最盛期でも1万6000石。小藩でしたが、優秀な人材を次々と輩出しました。そのうちの1人が幕末に茶道裏千家の第11代家元を務めた玄々斎(第4代藩主・松平乗友の五男)で、明治維新後は茶道の海外普及も視野にイスとテーブルを使ったお点前を立案するなど、大胆な改革も行いました。奥殿陣屋には彼の生誕碑も立っており、彼にちなんだ抹茶の接待(有料)も行っています。
そして紅葉の友に「松茸ごはん」や「栗おこわ茶そば付き」はいかが。書院の奥に建つ「金鳳亭」でいただけます。値段は驚くほど安いけれど予約不可というのもいかにも「質実剛健」ですよね。
紅葉の見頃は11月上旬~12月上旬。駐車場も入場料も無料。月曜休み。JR岡崎駅、名鉄東岡崎駅からともに直通バスが出ています。
■ちょっと寄り道
■アクセス
◆〒444-2108
愛知県岡崎市奥殿町字雑谷下10
◆入園無料
◆駐車場あり(無料)
◆トイレあり
◆JR岡崎駅、名鉄東岡崎駅からともに直通バスあり
◆休園日 月曜日・年末年始
(月曜日が祝日の場合は翌日、ほか臨時休館の場合あり)
◆開園時間 9:30~16:30
◆詳細ページ
https://okazaki-kanko.jp/okutono-jinya
◆お問合せ先
奥殿陣屋
[TEL 0564-45-7230]
◆2024年の情報であり、変更される場合があります。