■岐阜県 桜の名所100選 その4【東濃地域】
東濃地域は木曽川と庄内川、2つの水系を中心に発展してきました。今回はこの2つの川を中心にお花見をしましょう。

まずは木曽川水系の花見の名所です。恵那峡(恵那市)を訪ねてみましょう。この恵那峡は1924年に完成した大井ダムの人造湖です。湖岸に立ち並ぶ巨岩、奇岩、そして穏やかな湖面には遊覧船が走ります。
桜を愛でるのなら湖に突き出た堰堤につくられたさざなみ公園がいいでしょう。夜にはLED照明が200本のソメイヨシノを鮮やかにライトアップしてくれます。
続いて同じ木曽川上流の苗木城址まで行ってみましょう。車で30分、車は苗木さくら公園の近くにとめ、まずは同公園へ。700本ものソメイヨシノがお出迎えです。
続いて少し山道ですが、片道約1キロの散策路を利用して苗木城址へ登ってみましょう。息を切らしながらの30分ですが、山道の桜が疲れを癒やしてくれます。
そして岩山に築かれた日本屈指の山城(国史跡)の苗木城址へ。ゴールは天空にそびえる天守跡です。眼下には雄大な木曽川と中津川の街並み。この城を巡って地元の遠山氏ほか武田氏と織田氏が激しい争奪戦を繰り広げました。戦国ロマンが体いっぱいに感じて下さい。
続いて向かうのは多治見市の虎渓公園です。公園は小高い丘の上にあり、ソメイヨシノのほか紅しだれ桜など400本が植えられています。
桜と多治見市街地の眺望を満喫したあとは、歩いてすぐの虎渓山永保寺(臨済宗南禅寺派)へ。永保寺は若き日の夢窓疎石が開創したた寺院で、特筆すべきは同寺が土岐川(庄内川水系)の曲路、つまり岩盤に突き当たった土岐川が流れを大きく変える場所につくられていることです。
水と岩が激しく戦う場所―。ソメイヨシノの穏やかな風に吹かれた後は、中世の激動期を身を持って生き抜いた、疎石の強い心にふれてみたいですね。
【 東濃地域 桜の名所 】
所在地 | 名称 | 種類/本数 | 開花 | メモ |
多治見市 | 虎渓公園 | ソメイ/400本 | 3下旬 | 永保寺(国宝、国名勝)の近く |
多治見市 | 大藪神明社のしだれ桜 | しだれ桜/1本 | 3下旬 | 田園地帯に優美な姿 |
多治見市 | 安養寺◆ | エドヒガン/1本 | 3中旬 | 樹齢160年。品格のある花姿 |
多治見市 | かさはら潮見の森公園 | 多種/約50本 | 3下旬 | 桜の「野外博物館」 |
中津川市 | 本町公園の桜 | ソメイ/100本 | 4上旬 | 園内の「ミニ中山道」わき |
中津川市 | 苗木さくら公園の桜◆ | ソメイ/700本 | 4上旬 | 苗木城址の南隣。眼下に木曽川 |
中津川市 | 椛の湖のさくら | ソメイ/数百本 | 4上旬 | 標高560メートル。湖畔の桜並木 |
中津川市 | 落合川河川敷の桜 | ソメイ/数百本 | 4上旬 | 桜並木は湖畔沿い。中央線と並行 |
瑞浪市 | さくらさくらの散歩道◆ | ソメイ/200本 | 4上旬 | 1950年植樹。1キロの桜並木 |
瑞浪市 | 小里川の桜並木 | ソメイ/数十本 | 4上旬 | 住民手がけた桜並木 |
恵那市 | 恵那峡の桜◆ | ソメイ/200本 | 3下旬 | 遊覧船からの観桜も |
恵那市 | 奥矢作湖畔桜並木 | ソメイ/1000本 | 4上旬 | 奥矢作湖は人造湖。湖畔を中心に |
恵那市 | 新田(しんでん)の桜◆ | エドヒガン/1本 | 3下旬 | 樹齢500年。伊勢湾台風にも耐えた |
恵那市 | ひよもの枝垂れ桜 | しだれ桜/1本 | 4中旬 | 県天然記念物。背後の森とマッチ |
土岐市 | 高山城跡◆ | ソメイ/数十本 | 3下旬 | 中世の山城を再現。梅や桃も |
※◆は夜間ライトアップあり。
■こちらもチェック
◆2025年の情報であり、変更される場合があります。