■300年前の想いを伝えるサザンカの巨樹

豊橋市東細谷町の医王寺(曹洞宗、山田正臣住職)でサザンカの花が見ごろを迎えています。医王寺は通称「さざんか寺」。300種類4000本が皆さんを出迎えてくれます。
20数年前、まだ若き日の住職さんが「いずれサザンカの寺にしたい」と言っていたことを思い出しました。
まだ手がけたばかりで多くて数百本というレベルでしょうか。「まあ、見ていて下さい」から四半世紀、サザンカの木々はいまでは境内地を離れ、道路を挟んだ、かつて山田家がみかんを栽培していた土地にまで広がっています。

「祖父母の夢を叶えたかった」と振り返ります。とくに祖父の山田元道さんは、本堂横に植えられたサザンカの巨木を示しながら、この木は樹齢250年を超すこと。さらに宝永の大地震(1707年)で津波に呑まれた後に現在の地に移転して以来、大地震の記憶もとどめようとして代々の住職たちが守ってきたことなどを教えてくれたといいます。
驚くべきは、この品種は地球上で唯一無二の存在であることです。サザンカは交配がしやすいこともあって園芸品種が次々と生まれ、まもなく歴史の中に消えていきます。
かつて多くの仲間たちのいたこの品種も、もう医王寺のこの木しかありません。「だからこそ、これからも残していきたいね」と山田さんは力を込めました。
今年も同木には数多くのピンクの花をつけています。やや小ぶりの愛くるしい花、野生の椿に近い素朴な風合いが特徴です。
同寺の拝観料及びサザンカ園の見学料は無料(駐車場も)。早咲きから遅咲きまであり2月まで楽しめます。現在は早咲きが盛り。12月いっぱい午後8時半までライトアップしています。

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■基本情報
◆〒441-3112
愛知県豊橋市東細谷町字西島96番地
◆駐車場あり(無料)
◆トイレあり
◆外部サイト
https://sazanka-iouji.net/
◆お問合せ先
曹洞宗 瑠璃山 医王寺
[TEL 0532-21-1988]
◆2025年の情報であり、変更される場合があります。




