■財賀寺の紅葉
「おお、やっと色づいたか」。財賀寺の地元、豊川市平尾地区の人たちは、みんなうれしそうです。
なぜって、ことしは特別の年だからです。寺伝によると聖武天皇の命を受けた行基さんが財賀寺を開いたのは、いまからちょうど1300年前の724年(神亀元年)。それだけに「記念の年に、いつもどおり紅葉が境内をきれいに染め上げてくれた」と大喜びです。
わたしも「今年は秘仏の千手観音さまだけでなく、千手観音さまに付き従う二十八部衆もお目見えする。ぜひ見にいらっしゃい」と誘われて10月下旬にお参りさせていただきました。
もちろん秘仏はおおっぴらに人前には出せず、ふだんから飾られている御前観音像が本堂の中央にすえられましたが、その周囲をぐるりと囲む二十八部衆には感動させられました。
財賀寺はもともとは、現在の豊川市萩地区との間にそびえる観音山の峠付近にあったそうです。
それが「病気をなおしてくれた」「元気な子を授けてくれた」「日照りの田んぼを雨で潤してくれた」などと多くの人たちの願いを聞き届けてくれたことから、いまのように立派なお寺になったようです。
財賀寺で紅葉を愛でるのなら文殊堂わきと、文殊堂のすぐ下にある駐車場の周辺がお勧めです。今年は「紅葉の推移は平年より2週間は遅いよ」と地元の人は言っていました。ひょっとしたら12月20日ごろまで見られるかもしれません。
駐車場はすべて無料。ちなみに国重要文化財は3件(仁王門、仁王像、本堂内の厨子)もあります。ぜひご覧になってください。
■アクセス
◆〒449-0405
愛知県豊川市財賀町字観音山3
◆駐車場あり
◆境内拝観無料(内陣拝観料300円)
◆詳細ページ
https://www.toyokawa-map.net/spot/000101.html
◆お問合せ先
高野山真言宗 陀羅尼山 財賀寺
[TEL 0533-87-3494]
◆2024年の情報であり、変更される場合があります。